Alibaba Cloudは2026年9月4日、同社のAIサービス「QwenWork」が提供開始から1カ月で3000万ユーザーに達したと発表した。同社は企業での採用や複数システムを横断するAIエージェント利用の拡大が成長を支えているとしている。
中国の生成AI市場では、モデルのパラメーター数やベンチマークだけを競う段階から、実際の仕事をどこまで処理できるかという競争へ重点が移っている。メール、文書、社内データ、業務システムなどをAIが横断的に扱えるようになれば、生成AIは検索や文章作成ツールから業務インターフェースへ変化する。
Alibabaは基盤モデルQwenだけでなく、クラウド、データベース、AIエージェント、企業向けアプリケーションまで垂直統合できる点を強みとしている。中国企業がAI導入を進める場合、モデル性能だけではなく、中国国内のデータ保管、既存業務システムとの接続、コスト、運用管理が選定条件になる。
ただし、3000万という数字はAlibaba側の発表に基づく利用者数であり、日次利用者数や有料企業契約数とは区別して見る必要がある。利用者数だけで事業規模を判断するのではなく、継続利用率や企業導入件数が今後の重要な指標になる。
中国IT市場を追う上では、Alibaba、ByteDance、Tencent、Baiduなどの競争が「最も賢いモデル」から「最も多くの業務を実行できるAI基盤」へ移るかが焦点となる。
出典
Alibaba Cloud