Amazon Web Servicesは2026年8月31日、AWS Interconnect – multicloudによるMicrosoft Azureとの接続をパブリックプレビューとして発表した。企業がAWSとAzureをまたいで利用する際のプライベート接続を、従来より短時間で構成できるようにする。
従来のマルチクラウド環境では、通信事業者との契約、専用回線、ルーター設定、経路制御、冗長化などを企業側が個別に設計するケースが多く、構築期間と運用負荷が課題だった。AWSは今回、こうしたクラウド間接続をクラウドサービスとして扱いやすくする方向を打ち出した。
AI時代にはマルチクラウドの意味も変わる。企業は単なる障害対策だけでなく、特定クラウドのGPU、AIモデル、データ分析サービス、データ所在地要件を組み合わせるために複数クラウドを利用する。ネットワーク接続が簡単になれば、ワークロードごとに最適なクラウドを選ぶ設計が現実的になる。
一方で、接続が容易になってもガバナンスが自動的に簡単になるわけではない。IAM、暗号化鍵、ログ管理、データ転送コスト、リージョン間通信、障害時の責任分界などは引き続き設計が必要だ。
クラウド市場では、囲い込みだけでなく相互接続性そのものが競争力になりつつある。企業のIT部門はクラウドごとの単価比較だけでなく、複数環境を一体運用した場合のネットワーク費用と運用工数まで含めて評価する必要がある。
出典
Amazon Web Services