Amazon Web Servicesは2026年8月31日、「AWS Interconnect – multicloud」のMicrosoft Azure対応をパブリックプレビューとして発表した。複数クラウド間を接続するために企業自身が複雑なネットワークを設計する従来方式から、クラウド事業者側が管理する接続サービスへ移行する取り組みである。
企業ではAWSだけ、あるいはAzureだけを利用するのではなく、システムや部署ごとに複数のクラウドを併用するケースが増えている。しかしクラウド間通信には、回線、ルーティング、冗長化、セキュリティ、監視など多くの設定が必要となり、マルチクラウド運用の大きな負担になってきた。
AWS Interconnect – multicloudでは、他クラウドへのプライベート接続をAWS側から管理できる。AWSによるとMicrosoft Azureは、AWSが公開したネットワーク相互接続仕様を採用した。Oracle Cloud Infrastructureについては一般提供、Google Cloudについても対応が進んでおり、クラウド間接続の標準化という点でも意味が大きい。
Azure向けプレビューはAWSの米国東部、米国西部、シドニー、フランクフルトの対象リージョンから開始される。利用者はAWS Management Console、CLI、APIを通じて接続を構成できる。
マルチクラウドが標準的なIT構成になるほど、ネットワークの複雑性を誰が引き受けるのかが重要になる。クラウド事業者間の接続サービスが成熟すれば、災害対策やAI基盤の分散、ベンダーロックイン回避などにも利用しやすくなる。一方、クラウド間通信料金、障害時の責任範囲、セキュリティポリシーの統一については引き続き慎重な設計が必要となる。
出典
Amazon Web Services